1月9日(日)礼拝説教全文

「エジプトへの10の災い①」 出エジプト7:14~9:12

イスラエルの人々をエジプトの奴隷生活から救い出す神の御計画、十のエジプトへの大災害の記事を読みます。

その内の1~6番目を第一回として、7~9番目を第二回、そして10番目の「主の過越し」の初子の災いを何回かに分けて読みたいと思います。

ここで私たちは、イスラエルの神である主と、時の権力者である王ファラオ、古代エジプト神々、エジプトの賢者・呪術師・魔術師(人の知恵や力)との対立の構図を見ます。人や国や王が拠り所とする全ての力ある者・偶像の神々・人間の知恵・王の権力(権力者の力)を徹底的に砕く神である主を知ります。

「あなた(ファラオ)は、我らの神、主のような方はいないと知るようになります」(8:6)

「主である私がこの地のただ中にいることをあなた(モーセ)が知るためである」(8:18)

「私が主であることをあなたがた(イスラエルとその子孫たち)が知るためである」(10:2)

* 杖が蛇になり魔術師の蛇を飲み込むしるし 古代エジプト神アピポス=蛇の神 コブラ=王の守護者

1、ナイル川の水が血に変わる災い 7日間(7:14~25) 古代エジプト神ハピ=ナイル川の神 

*古代四大文明(エジプト文明、メソポタミヤ文明、インダス文明、黄河文明)

 四大文明は全て大河の流域に発展している(ナイル川、チグリス・ユーフラテス川、インダス川、黄河)

 水・川は命、豊穣の源

主はモーセに言われた。(7:14、19)「アロンに言いなさい」(7:19)

モーセとアロンは主が命じられたとおりに行なった。(7:20)

モーセがアロンに告げて、アロンが杖を上げナイルの水を打つと、エジプト全土のナイル川の水は血に変わって飲めなくなりました。しかしエジプトの魔術師たちも秘術を用いて同じことをします。ファラオの心はかたくなになり、二人の言うこと、即ちイスラエルの民をエジプトから去らせることを聞き入れませんでした。主が語られたとおりです。(7:22)

2、蛙の災い(7:26~8:11) 古代エジプト神ヘケト=水の女神 生命の象徴、出産・多産の神、蛙

主はモーセに言われた。(7:26、8:1)「アロンに言いなさい」(8:1)

モーセはアロンに告げて、アロンがエジプトの川、水路、沼の水の上に手(杖)を伸ばすと

蛙が這い上がって来て、エジプトの全土を覆った。

魔術師たちも秘術を使って同じようにした。

ファラオはモーセとアロンを呼んで、蛙を追い払うように主に祈ってほしい、蛙を追い払ってくれればイスラエルの民を去らせる、と言います。

モーセは主に祈り、蛙は去ります。

しかし、蛙が去るとファラオの心は再びかたくなになり、二人の言う事を聞かなかった。

主が語られたとおりである。(8:11)

3、ぶよの災い(8:12~15) 古代エジプト神ゲブ=大地の神 …アロンの役割はこの後当面途絶える

主はモーセに言われた。(8:12)「アロンに言いなさい」(8:12)

モーセはアロンに告げて、アロンは杖を持って手を伸ばし、地の塵を打つと、塵はぶよとなってエジプト全土を覆います。

魔術師たちも秘術を使ってぶよを出そうとしたができませんでした。彼らはファラオに言います。

「これは神の指によるものです」(8:15)

しかし、ファラオの心はかたくなになり、彼らの言うことを聞き入れませんでした。

主が語られたとおりである。(8:15)

                                                

4,あぶの災い(8:16~28) 古代エジプト神スカラベ=黄金のハエ 戦いの神

主はモーセに言われた(8:16) 

「しかし、私はその日、私の民の住むゴシェンの地を区別し、そこにはあぶの群れは入らないようにする。

区別して贖う。明日このしるしは起こる。」ここからエジプト人にのみ災いが下る区別が明確にされます。

エジプト全土があぶの群れによって荒廃します。

ファラオの譲歩①

「この地で、あなたがたの神にいけにえを献げなさい」

「遠くに行かなければいけにえを献げて良い」「私のために祈ってほしい」

モーセは主に祈ります。主はモーセがファラオに語った言葉どおりに行われ、あぶは去り、一匹も残らなかった。

しかし、あぶがいなくなるとファラオは心をかたくなにし、民を去らせませんでした。

5、疫病の災い(9:1~7) 古代エジプト神アピス ハトホル=聖なる牡牛・牝牛の神

主はモーセに言われた。(9:1)

「全ての家畜に極めて重い疫病をもたらす。ただしイスラエルとエジプトの家畜とを区別する。イスラエルの家畜は一頭たりとも死ぬことはない。区別する。明日行う。」

エジプトの家畜は死に、イスラエルの家畜は一頭も死にませんでした。

ファラオは人を遣わして、イスラエルの家畜が一頭も死んでいないことを知ります。

しかし、ファラオの心はかたくなになり、民を去らせませんでした。

6、腫れ物の災い  イムホテプ セクメト=薬・医術の神 疫病を司る神

主はモーセとアロンに言われた(9:8)

「二人でかまどのすすを取り、ファラオの前で天にまき散らしなさい。」

エジプト全土にすすは降り注ぎ、人や家畜に腫れ物ができます。

ついに、魔術師たちは腫れ物の為にモーセの前に立てませんでした。魔術師、全てのエジプト人にも腫れ物ができました。しかし、主がファラオの心をかたくなにしたので、彼は二人の言うことを聞かなかった。

主がモーセに語られたとおりである。(9:12)

モーセとアロンとの役割が、変化してきます。モーセは主の働きの前で成長していることがわかります。「私は口下手な者です」と言っていたモーセは、指導者として力強い者になっていきます。

最初エジプト全土に下る災いが、途中からエジプトと、イスラエルの人々の住む地ゴシェンとが明確に区別されていくのがわかります。

ファラオの家臣の者や、賢者・呪術師・魔術師が次第に力を奮えなくなっていく様子がわかります。

かたくなにモーセとアロンの要求を退けていたファラオが、何度も口約束を反故にして心をかたくなにしているのがわかります。

「私は主、他にはいない。」(イザヤ45:18)「私のほかに神はいない。」(同

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千葉県八千代市勝田台7-27-11 電話 0474-84-5045 牧師 竹田広志

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