1月16日(日)礼拝説教全文

「エジプトへの10の災い②」 出エジプト9:13~10:29

エジプトへの10の災いは、ファラオが神である主を知るためであり、モーセとアロンが神である主を知るため、そして、イスラエルとその子孫とが神である主を知るためです。また、「私の名を全地に告げ知らせるためである」(9:16)と主が語られるように、私たちも、神である主を知り、主を告げ知らせるためです。

7、雹の災い  ホルス ヌト 天空の神 天空の女神

主はモーセに言われた。「ファラオの前に進み出て言いなさい。(13)

『私のような者は、地上のどこにもいないことをあなたは知るようになります。

事実、私が今、手を伸ばしてあなたとその民を疫病で打ち、地から滅ぼすこともできます。

しかし、私があなたを生かしておいたのは、私の力をあなたに示し、私の名を全地に告げ知らせるためである(:14~16)。明日、エジプト始まって以来、今までになかったような恐ろしく激しい雹を降らせる。

それゆえに人を遣わして、あなたの家畜と人、全て外にいるものを非難させなさい。』」(ここではエジプト人に警告しています。人も家畜も、外にいるものは全て、雹に打たれて死にます。)

ファラオの家臣のうち、主の言葉を畏れた者は、僕や家畜を避難させた。主の言葉を心に留めなかった者は僕や家畜を放置した。エジプト人であっても、主の言葉を畏れた者と、畏れなかった者との区別があります。

主はモーセに言われた(9:22)。

「天に向かって手を伸ばせ。」…アロンにではなく、モーセに。モーセは杖を天に向かって差し伸ばします。

主は雷と雹を降(くだ)し、炎が地に駆け下りた。

エジプト全土に恐ろしく激しい雹が襲いましたが、イスラエルの人々がいるゴシェンの地には、雹は降りませんでした。

雹は、野にあるすべてのもの、家畜、人、野の草、木を砕いた。収穫の時期を迎えていた亜麻、大麦も大打撃を受けました。一方、収穫の時期ではなかった小麦やデュラム小麦は打たれませんでした。

ファラオは、「この度は私が罪を犯した。正しいのは主であり、悪いのは私と私の民だ。主に祈ってほしい。あなたがたをエジプトの地から去らせよう。」と言います。

モーセは主に向かって両手を広げて祈ります。雷も雹も雨もやみます。

しかし、ファラオもその家臣も心がかたくなになります。そして、イスラエルの人々を去らせませんでした。

主がモーセを通して語られたとおりである(9:35)。モーセも「私はあなたもその家臣も、まだ神である主を畏れていないことを知っています」と言っていました(9:30)。

8、バッタの災い  イシス 農耕の神 豊穣の女神

* 2020年 サバクトビバッタの蝗害(こうがい)

アフリカ大陸において1平方キロメートルあたり4,000万匹のサバクトビバッタが記録されて、非常事態宣言が出されたというものでした。 その結果1日で3万5,000人分の農作物が被害に遭い、過去数十年でも最悪の被害と言われています。(エシカル・チョイス・ジャーナルから)

主はモーセに言われた。(10:1)

主がファラオとその家臣の心をかたくなにされた、その理由 

あなた(モーセ)が子や子孫に語り伝え、私が主であることをあなたがたが知るためである。(10:1~2)

「バッタの大群が押し寄せて来て、雹で打たれても残っていた穀物と木も食い尽くす。」という主のことばを聞いたファラオの家臣の進言。「あの男たちを去らせてください。エジプトは滅びかかっています。」

ファラオの譲歩②

「誰と誰がエジプトを去って、あなたがたの神、主に仕えるのか。」「若い者も年寄りも、息子も娘も、牛も羊も、家族、持ち物全てです」。ファラオは「男だけここから行って主に仕えよ」と譲歩します。

交渉決裂

主はモーセに言われた。(10:12)

そして、(アロンではなく)モーセがその杖をエジプトの地の上に伸ばすと、おびただしいバッタの大群がエジプト全土を覆い、地の全ての草と、雹を免れたすべての木の実を食い尽くします。

ファラオは急いでモーセとアロンを呼び戻して、「私はあなたがたの神、主とあなたがたに罪を犯した。今一度、祈って欲しい」と願い、モーセが祈ったところ、東風で運ばれて来たバッタは西風で全て取り除かれます。

しかし、主がファラオの心をかたくなにされたので、ファラオはイスラエルの人々を去らせませんでした。

9、暗闇の災い 3日間  ラー 太陽神(エジプトの最高神)

主はモーセに言われた。(10:21)…アロンにではなく、モーセに。「モーセが天に向かって手を伸ばすと」

闇がエジプト全土を覆った。しかし、イスラエルの人々が住む所には光があった。

ファラオの譲歩③

「家族は連れて行って良い、しかし、羊と牛は残すように。」…エジプト人の家畜が全て死に絶えたから。

「家畜は全て連れて行きます。」

エジプトの富・繁栄が神である主によって根こそぎ取り去られていく様子がわかります。

交渉決裂

主がファラオの心をかたくなにされたので、ファラオは彼らを去らせようとしませんでした。

最後にファラオは言います。「二度と私の前に顔を見せるな。次に顔を見せる時はお前が死ぬ時だ。」

モーセも「わかりました。私も二度とあなたの顔を見ようとは思いません。」ファラオもモーセも、二度と互いの顔を見る事はない、と袂を分かちます。

古代エジプト神の最高位・上位神として祀られている神々が撃たれます。ラー、ホルス、イシス

「ファラオは心をかたくなにして」という表現が、次第に、「主がファラオの心をかたくなにされたので」という表現に変わっています。「エジプトが滅びかかっていることが、まだお分かりにならないのですか」(10:7)という王の家臣の進言に対しても、まだ王としての意地を貫いているファラオ。エジプトの全ての富・繁栄が奪われそうになっても意固地になる王。まさしく、エジプトの全てを徹底的に、根こそぎ奪われる、イスラエルの神、主がおられます。

人の作った偶像神ではなく、私たちと世界を創造された唯一の神、主を知ることは何と幸いでしょう。全能の神である主の前には、どのような力ある神々と呼ばれるものも、時の権力者も、知者も、何の力もありません。出エジプトの歴史的な出来事は、神は主おひとりであることを私たちに知らせます。

世界にどんな神々が祀られていましても、イスラエルの神である主が、「エジプトにどのように厳しく接し、どのようなしるしを行なわれたかを」(10:2)知らされた子や孫は、神と呼ばれるお方はただ一人であることを知ります。「ほかには神はいない。」(イザヤ45:21)「聞け、イスラエルよ。私たちの神、主は唯一の主である。」(申命記6:4)

竹田広志's Ownd

千葉県八千代市勝田台7-27-11 電話 0474-84-5045 牧師 竹田広志

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