10月9日(日)礼拝説教全文

「栄光と美しさを着せてくださる主」 出エジプト記28:1~5(28章全体から) 

聖所・至聖所で仕える祭司の任命と準備

会見の幕屋において、これから様々な祭儀が行われます。

祭儀についてはレビ記に、燔祭・素祭・酬恩祭・罪祭・愆祭とありますが、これらの祭儀は、祭司の手によって行われます。神である主は、レビ族であるアロンとその子供たちを任命されます。モーセではなくアロンの子孫たちがその任を受け継ぎます。

28章は、祭司の衣服について、その生地・デザイン・装飾品の説明です。

特に「栄光と美しさを表す祭服」(:2)とあります。どうして美しい衣服にするのか、それは、「アロンを聖別し、祭司として主に仕えさせる」ためです。

この祭服は、主が知恵の霊で満たした、心に知恵ある職人が作ります。

幕屋の建設において主が巧みな建築家であるとするなら、祭司の衣服に関しては巧みなデザイナーであると言えます。花は世界で20万種もあると言われていますが、小さな花であってもそのデザインは計り知れず優れています。世界中に美しい昆虫や鳥、魚がいます。神の創造の世界は、その匠に満ちています。そして、神に似せて造られた人も、神の足元にも及びませんが、クリエイティブな存在です。

祭司の衣服は、胸当て、エフォド(新改訳聖書ではエポデ)、長衣、格子縞の短衣、ターバン、飾り帯です。

金・青・紫・深紅の糸、上質な亜麻のより糸がその生地となります。

大祭司(アロン)が身に付ける祭服と、その子らが身に付ける祭服が指示されています。

1、エフォドと帯(:6~13)

衣装の一番上に着けて、肩から掛けるようにして、ひざ下にまで及ぶチョッキ状のものです。

順番として、白の亜麻布の長服、青色の袖なし服、その上にエフォドを身に付け、その上に胸当てを身に付ける感じです。

金・青・紫・深紅の糸によって意匠を凝らして縫い合わせられたものとなります。

そして、2つのカーネリアン(褐色の透明感のある石)のそれぞれに純金の鎖を紐のように撚(よ)って縁取り、1つの石にそれぞれ12部族の6部族ずつ生まれた順番に名を彫り、エフォドの肩にそれぞれ取り付けます。

2、裁きの胸当て(:15~30)

1ゼレト=22.5センチ エフォデと同様に巧みに作られた正方形の布を2重にして、その上に3×4列の宝石をはめ込みます。一列目ルビー、トバーズ、エメラルド 二列目くじゃく石、ラピスラズリ、縞めのう 三列目オパール、めのう、紫水晶 四列目かんらん石、カーネリアン、碧玉。 それぞれの石を金で縁取り、石には十二部族の名を印章のような形で彫りつけます。エフォデの前に胸当てを取り付けます。

胸当にはポケットのようなものがあり、その中に、ウリムとトンミムを入れます。

ウリム(光)とトンミム(完全)は、神の啓示を知る為のくじに使う石です。

ウリムとトンミムの入った胸当てが、主の前に出る時、胸の上にあるので、イスラエルの人々の裁き(裁きの胸当て)は、主の前で常に胸の上に置いてあることになります。

3、青一色の長衣(:31~35)

青一色の袖なしの頭からかぶる長衣を作り、白い亜麻布の長衣の上に着ます。その青い長服の裾に青・紫・深紅の糸で作ったざくろの飾りを付け、その飾りの間に金の鈴を付けて、裾の周りにざくろと鈴が交互に付けられます。

アロンは聖所に入る時も、務めを行っている時も、聖所を出る時も、常に鈴の音が鳴っています。不思議な表現ですが、「そうすれば彼は死ぬことはない」とあります。

4、額宛てとターバンと帯(:36~39)

額宛てを純金で作り、それには『主の聖なる者』と印章のように彫り付けられます。

上質の亜麻布のターバンをかぶります。

主の前に献げ物をもってアロンが出る時、その献げ物が主に受け入れられる為に、常にこの印章の書かれたプレートは彼の額になければなりません。

5、アロンの子たちの短衣

アロンの子たちは、大祭司の祭服よりは、かなりすっきりしたものになります。

亜麻布の長服、上に着る短衣、飾り帯、ターバンとなります。

アロンもその子らも衣服がはだけないように、腰から腿まで覆う亜麻布の下着を付けなければなりません。「会見の幕屋に入るとき、または祭壇に近づいて聖所で仕えるとき、罪を負って死ぬことのないようにする為である。

* 祭司の衣服の図を参照

モーセはアロンとその子らに、油を注いで任職し、聖別して主の祭司として仕えさせるようにします(:41)。

大祭司の衣服、祭司の衣服について、細やかな素材とデザインを読みましたが、これは主が作成を指示されたものです。どうしてこれほどに祭司の衣服に「(主の)栄光と美しささ」を求められたのでしょうか。

「主は汚れた私達を聖別し、主の栄光と美しさで装って下さるお方である」という事です。主の前に出るにふさわしく、主の務めを成すにふさわしく装って下さるのです。

牧師は人によるかも知れませんが、ガウンを着用します。ガウンは聖餐式・洗礼式・結婚式・葬儀などで着用します。礼典・式典を執行する時に着る事が多いです。どうしてガウンを着るのか。本日の祭司の衣服に関わりのあるところです。

何度も繰り返し私達は、勝田台キリスト教会の標語として、「私達は万人祭司である」ということを聞き、胸に覚えています。私達は祭服を着る事も、ガウンを着る事もありませんが、本日のメッセージの結論は、「神があなたがたを装って下さる」ということです。どのように私達は神によって装われた者達でしょうか。

神である主は、私達の内側を装って下さいます。イエスはその生涯の中で何度も「内側を清めなさい」と言われました。(マタイ23:23~32、ルカ11:37~44)

ローマへの信徒の手紙13章14節に「主イエス・キリストを着なさい」ということばがあります。「闇の行いを脱ぎ捨て、光の武具を身に付けなさい」とあります。ガラテヤ3:27には「キリストにあずかるバプテスマを受けたあなたがたは皆、キリストを着たのです」とあります。エフェソの信徒への手紙4:22~23では「情欲に惑わされ堕落している人を脱ぎ捨て、心の霊において新たにされ、真理に基づく義と清さの内に、神にかたどって造られた新しい人を着なさい」とあります。

私達は「主イエス・キリスト」という新しい服をいただいた者たちです。

「栄光と美しさ」は、主イエス。・キリストです。十字架の血潮によって清められて、聖霊の満たしを受けて、私達はこの服を着せていただいたのです。大祭司の祭服にまさる、イエス・キリストを着ていることに目を開いていただきましょう。

神である主に近づくことの衣服は、「主イエス・キリストです」。神の使命に生きる仕事着は「主イエス・キリストです」。

主イエス・キリストは私達の内側に着る服ですが、今日、主よ、どうか、この服が私達の日々の生活の中に見られますように。人々にも見られますように。

竹田広志's Ownd

千葉県八千代市勝田台7-27-11 電話 0474-84-5045 牧師 竹田広志

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